HACCPはできるところから始めよう

危害要因のことをハザードといいますが、ハザードはHACCPの中で重要な意味を持つワードです。食中毒の三原則は微生物管理の基本であり、①菌を持ち込まない・菌をつけない、②菌を増やさない、③菌をやっつけるといった3つが重要な要素になって来ます。一つ目の菌を持ち込まないことや菌を付けないといったことについて、HACCPでの取り組み例は原材料の管理や個人衛生の強化に製造環境の整備でもある5Sの徹底です。二つ目の菌を増やさないといった部分は、室温の放置をしないことや室温放置時間を短縮する、低温管理や冷却の迅速化遂行などが挙げられます。

三つ目の菌をやっつけるといった部分は、加熱殺菌温度および時間の厳守やエタノール・塩素系・酸素系薬剤などの殺菌剤、濃度や作業時間・有機物の量や濃度の厳守などがあり、これらの取り組み例をしっかり実行することで食中毒はほぼ防げるといわれています。実施例を一つずつ見て行くと直ぐにできそうな項目と、整備をしなければできない項目、そしてハードが高いと考えられる項目などになるのではないでしょうか。HACCPは義務化が行われているわけですが、これは100%完成した衛生管理でなければならないなどの決まりはないので、自分たちができるところから始めて整備が必要なものは整備における計画をまとめた後から、ハードルが高いと思われる部分もゆっくり時間をかけながら衛生管理に役立てられる部分からスタートしましょう。

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